活版印刷、ふたたび 8

職人は、ウマから一つひとつ活字を拾って、原稿通りに並べていきます。
常用漢字だけで約二千字ある日本語では、活字を効率よく選りすぐる作業は並大抵のことではないですよね。
特殊な文字は、母型があればすぐに鋳造できますが、新たに母型を発注しなければならないケースもあるそうです。
繰り返し使って傷んだ活字は、溶かして再利用。
また内外文字印刷では、活字を拾う作業と並行して、1980年代からテープ鑽孔機も使っています。
原稿を見ながらこの機械に文字を入力していくと、無数の穴のあいたテープが出てきます。
そのテープを自動鋳造機に読み込ませると、原稿通りに次々に活字が鋳造される仕組み。
限られた書体しか使えず、珍しい漢字の多い文章には向かないものの、一般的な書籍ならとても効率がいいそうです。
ずっと産業として成り立ってきたのだから当然ですが、活版印刷は決して合理性に背を向けたものではないんですよね。


